kanehen

金属をたたいてつくる人 の忘備録です

混乱からの回復

2月末の臨時休校から、ずっと混乱し続けていたような気がする。よくわからない新型コロナウィルスが突然日々の生活を変えてしまった。安倍首相のあの突然の臨時休校要請を、私は一生忘れないだろう。今のところ最悪の判断だったとしか思えない。ストレスでメニエール再発したからね、すぐ治ったけど。

良く考えれば、日々食べて暮らすことには十分に満ち足りているにも関わらず、気持ちがざわざわし、心が重く、もやがかかったように遠くは見渡せない、日々積み重ねたものが崩れてしまうのではないかという不安。

とにかく、この不安に対処しようと、本やSNSやTVやYOUTUBEなどで情報を読み漁り、考え、自分の状況に照らし合わせた。今でも常時観察している専門家のツイッターやサイトの類などもあるが、心の安定の助けになったものをいくつかリンクしておく。

普段、TVの類はほとんど見ないのだけど、NHKは時々興味深い番組をやるので、SNSで話題になった番組などはNHK+で視聴している。(NHK+は、受信料を支払っている人は、放送から1週間の番組が無料で見れます。)

そんなこんなで、ここ数日で一つの区切りをつけることにした。仕方ないのである、とりあえず、最低5月6日まで、もしくは夏休みまで臨時休校だとしても致し方ない、世界は変わった、COVID-19以前とCOVID-19以後は別の世界になるのだろう。変わるとしたら悪いことばかりでなく、良く変わる部分もあるはずだ。

 その後の世界に思いを馳せながら、今、何が必要なのかを現実的に考えよう。前提として、我が家はサラリーマンの夫とフリーランスで自宅で仕事をする金工家の妻、小学生の子の3人家族である。今回の新型コロナウィルスに関係して、私の通常の状態に加えて以下3点が追加された。

  1. できるだけ人との接触を減らし、感染リスクを下げる努力を行うこと。
  2. いつ、感染したとしても家から出ずにある程度の期間、家族間で看病をすることができる用意をする。(発熱時のおかゆなどの食料、飲料の用意、子供でも自力で飲食ができるレベルを1週間分以上、常時用意する)
  3. 日本政府が何をするのか注視し、県、市など地域の情報を常時確認、疑問を持ったら調べ、問題と感じたら声を上げる。

この3点が最優先の維持すべき点で、上記1.を維持するために工夫が必要となる。

  • 子供が学校に行けないことについて、勉強、楽しみ、親以外との関わりの無さ、運動不足。
  • 夫は時々自宅勤務が発生するので、仕事空間の維持。
  • 私は普段からほぼ引きこもりなので変わらないが、子供へのフォローが大幅に時間的にも内容的にも必要になり、又食品のローリングストックの管理が増えた。子供がいる空間で、仕事がほとんどできない。

こうやって書き出すと、夫はあまり変わってない気もするが、土日は家事と子供の担当を全面的にやることになり、私は土日を自分の裁量で使えるという事になっている。何が大変かと言えば、子供が大変なのだ。小学校が無い!もちろんいろいろな子供がいるとは思うが、我が家の場合とにもかくにも学校があったほうが格段に親子共々有り難かったと、休校になって改めて痛感した。そんな我が家で導入したもろもろを書いておく。

これに加えて、学校から宿題のプリントが出るので、それも含めて、午前中は学校とほぼ同じ時間割でプリントなどを消化しつつ子供だけで勉強し(教科は前日親と確認する)、昼は家事を少し手伝い、午後は基本自由時間にしている。

2月末から、試行錯誤し続けて4月になって、やっと安定して家で過ごせるようになって来た。子供の個性もあるとは思うが、勉強が既に好きで無いのでトライ&エラーの繰り返しは大変だった。午前中を予定通り進めることができると、漫画の続きが読めたり、ゲームの制限時間が増える、というお楽しみも設けた。

私は暖かくなってきたので、家庭菜園にいつもより精を出している。茶色だった庭に花が増えると本当に嬉しい。植物は手をかけた分ちゃんと育つ。草をむしれば庭が綺麗になりスッキリする。いろいろ植えたり種まきもしたが、それらが畑で収穫ができるのはもう少し先で、冬越ししたニラと董立ちしはじめたパクチーばかり食べている。

晴れた日は子供と庭で鳥の声を聞きながらランチがいい気分転換になる。何も変わらない毎日だけど、季節は変わる、同じ日は無い、せっかくなので今年はいつもより家の周りを楽しもうと思う。

そんなわけで、この2ヶ月ほど、ほとんど仕事はしていなかった。毎日子と怒ったり泣いたりして、混乱してそれどころではなかったのが正直なところだ。でも、それもどうやら乗り越えて、徐々に仕事もしてゆこうと思う。

私の仕事はつくることで、つくること、手を動かすこと自体が祈りであると同時に、そのつくられたモノを通して、祈っている。みなさん、ご健康で。