kanehen

金属をたたいてつくる人 の忘備録です

犬が壊した本をなおすために

犬が本を壊した。

しばらく、その本のことを思い出すたびに胸が痛み、悲しい気持ちになった。犬は悪くない、彼らには人間のように手は無いし、知能も3歳児並だから、興味を持ったものは歯で噛んで、噛んで心地よければ続けて引き裂くことになっている。そういう生き物なので致し方ない。

一応、言い訳させていただければ、置いていた場所はダイニングテーブルの上である。犬は正式にはその上のものを取ることは許されていない。ただ、どうも人が居ない時には自由に椅子から登って上に乗り、好き勝手していた様子は見てとれた。でも、人のいる時はやらないし、見つかるとそそくさと飛び降りる。いけないことだとはわかっていて繰り返していた。

ということで、本をできるだけ綺麗に正しく修理すべく、いろいろ調べているので、メモしておく。

本の修理に使う道具のお話:糊について - 図書館資料保存ワークショップ | 活版印刷研究所

生麩糊(でんぷん糊)
ビニール糊
和紙は、手元の美濃和紙をつかうことにしよう

続く。

展示終わりました、栗とか

移動祝祭日さんでの、5日間の展示が終わりました。

ご近所だったので、ちょこちょこと在廊させていただいたのですが、このグループ展で初めましてになったつくり手の方々、そして器好きなお客様たちに遠くや近くからお越しいただいたこと、このご縁いただいたことが嬉しかったです。

ありがとうございました。


岐阜県に移り住んで16年ほど、細々仕事を続けながらも子育てと日々に追われてなかなか地元で見ていただく機会も少なかったのですが、器などの使う道具の仕事も少しずつ再開してゆく中で、こういった機会を頂けてよかったなぁとしみじみ思ったりしています。

これで、年内の在廊のある企画展はおしまいですが、11月末に恒例名古屋のトリノスさんでの真鍮展、東京の方へのモビールの納品、個人宅への特注モビールニュージーランドへの特大モビール、そして、年明けはホテルへのトレイ類の納品と、日々のお仕事は続きます。

季節の中で毎日の暮らしを楽しみながら、仕事のできることに感謝して。

栗の器に栗のペーストたっぷりトースト

いれるもの みたすもの

移動祝祭日さんでのグループ展に参加しています。

我が家から車で30分ほどの場所に週末だけひらくという小さなうつわのギャラリーが出来たという話を聞いたのは少し前。去年初めて伺って、私の記憶の中で一番小さな建物のギャラリー記録を更新する小ささ、でもなんだか居心地が良くお気に入りのギャラリーです。

kanehen在廊予定 25日(土)時間未定(たぶんお昼ごろ〜14時くらいまで)

 

「いれるもの みたすもの」

10/18(土)〜10/20(月)
10/25(土)〜10/26(日)
11:00-17:00 OPEN
移動祝祭日 @ido_shukusai
岐阜県恵那市山岡町久保原1074

過ぎゆく日々
すこし立ち止まる
心静かな時間
ここちよいひととき
いつも傍らにはお茶が

移動祝祭日では初めてとなる合同企画展。
暮らしにより添うあれやこれ、ぜひご覧ください。

参加予定作家
-木工-
片岡紀仁、松島周平・知美
-陶-
石黒剛一郎、川口雅史、
桑田智香子、小崎亜希子、
佐藤竜馬、鈴木都、西岡悠、
福田晃也、松浦祐介
-鍛金-
kanehen
-染織-
siki 片岡亜希
-茶葉-
CHAnoKURA


前半3日間が終わり、あとは今週末だけなのですがそろそろ紅葉もはじまり、週末は雨もちらつく曇りの予報ですが、濡れた木々もまた魅力的な気がするので、ぜひドライブがてらお越しください。

お近くにいろいろ興味深いお店もあります。

BOOKS&FARM ちいさな庭 *OPEN 木・金・土 10:00〜17:00

https://www.instagram.com/chiisananiwa_/?hl=ja

ミル カフェ  http://milou9953.blogspot.com/
 

cafe500_specialtycoffee   kanehenのモビールも置いていただいているcafe500さんも近いです。https://www.instagram.com/cafe500_specialtycoffee/?hl=ja

 

 

大阪個展の旅

搬入、初日を終えて地元に戻ってきています。

ギャラリーあるゐはさんはビルの1階が常設で、2階が企画展になっています。1階のカウンターの上にも今回の一番大きなモビールを配置してありますので1階もご覧くださいね。

1階から見上げる階段にも大きめモビール

搬入の後はギャラリーのオーナーさん家族とご飯に行って、意外なお話などなど楽しく過ごし、泊まりは京都のいとこのうちにゆきました。

いとこの家の猫「クラン」ちょっとまだ警戒中。

翌日は喫茶店のモーニングでしっかり食べて、大阪へ戻り、激暑だったので美術館も諦めて、あるゐはさんの徒歩10分圏内でうろうろと、大阪天満宮と、大阪韓国文化院での「今に続く柳宗悦の心と眼」―1937年の「全羅紀行」をめぐってを拝見して、大川沿いの公園の日陰でぼんやりしたりしつつ、午後は初日在廊。


オープンとともにたくさんの方に選んでいただき、説明したりどんなお部屋に飾られるのかを相談したりと、つくってるモビールが、それぞれのおうちに持ち帰られるのを嬉しく、ありがたく過ごさせていただきました。

あっという間に閉廊の5時になって、わーっと新幹線に乗って、名古屋で在来線に乗って、あっという間に地元に帰ってきました。普段、昼は30℃を超える時間にはエアコンの効いた部屋から出ず、朝晩は涼しくなってエアコン要らずで寝ていたので、大阪のジリジリと照りつける時間帯の移動はだいぶ体力を奪われました。

加えて、子供が発熱で学校を休んでいたのでいろいろと予定が変わって、バタバタした数日を過ごし、雨も降って涼しい週末から今朝はカラッとした晴天の月曜日。明日の祝日までは展示はお休み、24日〜27日(土)までの残りの会期、少しでも過ごしやすい気候になるといいなと思いつつ、後回しにしてた諸々を片付ける段取りを始める今日この頃です。

8月おわり

まだまだ暑い日が続いているけれど、8月が終わり、子供の学校が始まって明日から9月になる。鉢植えの金柑の花はまだ咲続け、相変わらず素晴らしい芳香を放っていて、くまんばちがブンブンと蜜を吸いにくる。

いつもなら、子供の夏休みが終わる頃には朝散歩が子の登校に合わせての時間になるのだけれど、まだしばらくは5時台でないと暑すぎるのでしばらくは早起きを続けなくていけないようだ。昼の気温が30℃を切るようになったら、秋じゃがの種いもを植えようと少し前に畑を整えてもらったが、まだまだ残暑が厳しくて難しい。

夏野菜もほぼ終わり、遅れて蒔いた四角豆が花をつけていてこれからが楽しみ。ブルーベリーはまだじわじわと採れるが、アイス代わりに凍ったのをコップに牛乳と砂糖を少しだけ入れて食べる。ピーマンと万願寺とうがらしは少しずつ採れる。バジルはそろそろ花芽になりそう。

それでも、日が暮れるのはずいぶん早くなってきたし、日差しはだいぶ斜めになって工房の窓から木漏れ日が差し込む時間が増えてきた。今は14時から3〜40分ほどの間しか日が入らないのだけど、仕事をしているとついその短い時間にキラキラする壁の光を眺めてぼんやりと見入ってしまう。

今日はそんな景色がとてもとても貴重な気がして、ふと、インスタのライブという機能で撮ってみた。10分くらいの間だけど、同じ時間に同じ景色をみていた人がいたようでなんだか不思議に面白かった。またやろうと思う。

www.instagram.com

個展のお知らせ

< Kanehen solo exhibition>   

ギャラリーあるゐは @gallery_aruiha_
▪️2025/9/17 wed..-27 sat. (日月火 休)
▪️12:00-17:00 ※在廊予定 : 9/17

530-0043 大阪市北区天満3-3-15

 

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▪︎ kanehen / 宮島司緒里 @kanehen_miyajimashiori

1998年 東京藝術大学大学院 鍛金専攻修了2003年 長野にて「kanehen」活動開始。
長野から岐阜に拠点を移し、伝統の金属加工技術を活かしつつ、制作の軸を '生活道具'から'モビール'へと進化させる。
真鍮を手で叩き、磨き、自然な風合いに仕上げながら、モビールを制作。

抽象的でシンプルな形を組み合わせ、重力と風のバランスを探りながら手作業で微調整されたモビールは、それぞれ異なるゆらぎを生み出している。

「視界の端に映るとホッとするような存在でありたい」という思いを込めて、日常に取り入れられる身近なアートを目指す


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9/17 より、大阪のgallery, あるゐはさんではじめて、個展をさせていただきます。

これまでも、数点お納めしてきましたが、今回できるだけたくさんご覧いただけるように準備中です。まだ暑い日が続きますが、初大阪、楽しめるように準備してゆきたいと思います。

「現代手芸考」

「手芸」 しゅげい 手による芸。

 

「現代手芸考 ものづくりの意味を問い直す」読了。https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-1911-6/


「手芸」その言葉の意味は、物理的な(つくる)内容の意味合いよりも、ジェンダー社会学な(?)意味合いの強い言葉だ。だからかもしれないが、あえて私のつくるモビールは果てしなく、「手芸的」であると読みながら感じた。

民俗博物館の教授や文化人類学者、武蔵美工芸史の教授、京芸の繊維造形教授、文筆家にアーティスト、などなど17人の主に西日本の著者と編者の本。あと、女性の執筆者が多い気がする。

ブログに書いてないが、3月に美術予備校時代の同窓会があった。15人くらい集まって、男女比は半々くらいだったと思うのだけど、男性陣は多くが妻子のある家庭持ちで、フリーランス含めて仕事をメインにしているようだった。女性は子育てをメインにしながら、パート的な仕事であったり、専業主婦であったりが多く、フルタイムの人は少ない印象だった。

一人一人確認したわけではないので、あくまで印象なのだけど、予備校生の頃は(噂はそれなりにあったが)皆、男女差などなく、同じようにデッサンやら平面構成などで評価されていたが、その30年後にはくっきりと社会的に性差を感じる結果になっていた。

ただし、美術系だからフルタイム勤務が優れているとかの価値基準にそもそも当てはまらない部分もいくらかはあると思う。それでも、やはり兎にも角にも女性は子育てでキャリアが断絶されることの影響が大きいと思う。だから男女関係なく子育ても選択できる環境を整えるべきだと改めて思う。


と、話は手芸からだいぶ逸れた。


何が言いたかったかというと、女性は社会的な構造の中でどうにもなりようにないくらいに、生きてゆく選択肢を狭められている。ということだ。その構造的な負荷が、女性の創造性の力学的に手芸というジャンルを噴出させている。と感じるのは私だけだろうか。

本の中で、何人かの研究者の方は手芸をしないのだとか、料理が苦手でとか書かれていて、悪いが必要なかったんだろうと思った。(研究があったから)ただ、それでも何かをつくることを一切しないでいられる人はなかなかいないのだと思う。誰しもつくることで保たれる平穏を知っていると思う。これは広義の「つくる」ことの話だ。


この本では、手芸的を6つのアプローチで読み解く。自己表現×飾る 社会階層×稼ぐ アイデンティティ×仕分ける 教える×伝承 つくる×技術 つながる×社会空間 博物館とかの先生が多いので社会的な切り口が多い。できればここに、脳神経科学、心理学とかの身体感覚的な読み解きの切り口が加わると、面白いのになと勝手に思った。

「手芸」良い言葉だと思う、手(て)の芸(げい)、そのままだ、いろいろな手垢がついた言葉なのかもしれないが、改めてそこにある本質的な意味を考える機会になった。