kanehen

金属をたたいてつくる人 の忘備録です

再開

休んでいた制作を再開しました。


秋口、なんだか手が小さく震えるな、と、思いつつも日々慌ただしく、今年の4月の2人展でひといきついて町医者に行って、その場でバセドウ病が怪しいねと甲状腺のエコーをとってほぼ確定。少し後に大きな病院に通うようになりました。

バセドウ病、聞いたことあるでしょうか?100人に1人くらいの方がかかる、原因不明の自己免疫疾患です。(詳しくはこちら)。抗体が甲状腺を刺激して、甲状腺がホルモンを過剰に生産、ホルモンによって全身の新陳代謝をコントロールしているので、全身の代謝が上がります。安静にしていても脈が早くなり、食べても食べてもお腹が空き、手が震えたり、とても疲れやすくなります。気持ちすら病気で変わると言われています。

手が震えることは流石に気が付いていたのですが、それ以外は自覚無し。治療開始前、通常の安静時70程度のはずの脈拍が、140ほどでした。血液検査の数値も確かにいろいろ変でした。毎年健康診断は受けていたので、去年の夏までは変わりなかったと思います。

自分が病気なんて!となかなか驚きました。ちょっとくらい肥えていた方が何かあった時の蓄えだし、健康だけが取り柄だ!くらいに思っていたのです。傲慢かもしれませんが、毎日薬を飲まなくてはいけなくなって、はじめて、病気の人の不安について思ったりしました。

この病気は基本的に、
1、投薬(大まかに2種の薬で甲状腺ホルモンを抑制、徐々に減薬して抗体が正常に戻るのを待つ)
2、アイソトープ甲状腺の細胞を放射線で減らし、甲状腺ホルモンを抑制〜以下上と同じ) 
3、手術(甲状腺の細胞を除去、甲状腺ホルモンを抑制〜以下上と同じ) 
という順番で対処してゆくのが今の日本ではスタンダードのようで、私は1つ目の薬が副作用で飲めなかったので途中で変更し、2つ目のお薬を飲み始めて、3ヶ月間副作用もなく順調に飲めた!ということで数値も順調によくなりつつ、一定の効果を得られたところです。

とはいえ、いつ薬の副作用が出るかはわからず、そもそも自分で自分を攻撃する抗体をつくってしまうような病気なので、薬をのんでハイ治った!ともならず、気長に年単位で付き合ってゆくようですが、まずは順調に体力もついてきたようなので、おっかなびっくりですが様子を見ながら制作を再開しております。

おやすみ中は待っていただいたり、急な変更をお願いしたりと色々な方々にご迷惑をおかけしました。今年はお正月に2回も大吉のおみくじを引いたのですが、これはどんな意味があるのだろうかと、しばしば考え込んだりもしました。

まずは、少しずつ制作して、お待ちしていただいているところに順にお届けしたいと思います。新しいお仕事は当分お受けできないと思います。日々を健やかに暮らせることに感謝して。

追伸/よくバセドウ病は痩せるといわれますが、私は緩やかに4kgほど痩せたあと、食欲だけが残ってすっかり元以上になっております。